自販機部門の船木です。
みなさんは、神戸中央区にある神戸市立科学館をご存知ですか? 1982年(昭和57年)に神戸市立南蛮美術館と神戸市立考古館が統合し、「国際文化交流-東西文化の接触と変容」を基本テーマとして開館されました。この建物も、来年2018年2月5日からリニューアル工事のために約2年くらい閉館するようですが、今ここで国内史上最大級と言われる古代ギリシャ展が開催されています。古代ギリシャ展と聞けば、今までにもいろいろなところで開催されていますから、「もう古代ギリシャ展なんかもう十分見たよ」なんておっしゃる方もおられるかもしれません。しかしです!今回は全325件の展示物のうち、なんと約9割以上が日本初公開ということですから、これは断じて見逃せません。この「特別展・古代ギリシャ」は、東京国立博物館で昨年2016年6月21日(火)~9月19日(月・祝)まで開催され、続いて、長崎県美術館で2016年10月14日(金)~12月11日(日)まで開催され、今回関西初公開です。
というわけで、せっかくですから、ここでちょっと、古代ギリシアに想いを馳せてみましょう。
神戸市立博物館(ウィキペディアより)
古代ギリシアのイメージ
みなさんは、「古代ギリシア」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか? ちなみに、私が持っているイメージと言えば、中学や高校の世界史の時間に、ヨーロッパの歴史に最初に登場したのが、古代ギリシア・ローマ文明で、したがって、古代ギリシアと言うと、古代ローマが登場する以前のエーゲ海を中心とする文明といったイメージがあります。古代ギリシアの有名人として思いつくのは、マケドニア王朝のアレクサンドロス3世(アレキサンダー大王)、物理学者のアルキメデス、数学者のエウクレイデス(ユークリッド)、哲学者のソクラテス・プラトン・アリストテレスなど、数えればきりがありません。また、「マラソン」の名も、紀元前450年9月12日、ギリシア軍がペルシャの大軍を奇策で撃退したマラトンの戦いにおいて、戦いの「勝利」というエヴァンゲリオン(良い知らせ)をアテナイの元老に伝えるために伝令に選ばれた兵士フィディピディスがマラトンからアテナイまでを駆け抜けて息を引き取ったという話に由来するというのも有名な話です。
とにかく、超ざっくり言ってしまえば、いろいろな学問や知識などの起源が結構この古代ギリシアにあると言っても過言でないほど、世界史上重要な文明であり、重要な時代だったということです。
特別展・古代ギリシャの魅力
今回の「特別展・古代ギリシャ―時空を超えた旅― 」は、時代別に、第1章から第8章の全8章から成り立っているようです。
第1章は「古代ギリシャ世界のはじまり」(前6800年~)で、エーゲ文明の中でもとりわけ古いキュクラデス文明などを含む、かなり古い時代の古代ギリシャの作品が紹介されています。第2章は「ミノス文明」(前3000年頃~前1100年頃)で、アクロティリ遺跡で出土した色鮮やかなフレスコ画などが有名です。第3章は「ミュケナイ文明」(前1600年頃~前1100年頃)で、ホメロスの『イリアス』にもその繁栄が謳われました。第4章は「幾何学様式~アルカイック時代」(前900年頃~前480年)で、西洋文明の源流と称えられる新たな世界が誕生した頃だそうです。第5章は「クラシック時代」(前480年~前323年)で、アテネとギリシャが最も繁栄した時代の作品です。第6章は「古代オリンピック」で、まさしく現代のオリンピックの源流である、オリンピアのゼウス神域で四年に一度の競技祭が開催されるようになった紀元前8世紀頃の作品です。第7章は「マケドニア王国」でフィリッポス2世(在位:前359~前336年)とアレクサンドロス3世(在位:前336~前323年)の治世の頃の作品です。第8章は「ヘレニズムとローマ」(前323年~)で、アレキサンダー大王の死後、古代ローマに征服されていくまでの頃の作品です。
神戸市立博物館は、JR元町駅から南東へ約10分、もしくは、JR三ノ宮駅から南西へ約10分のところにあります。
というわけで、滋賀県から神戸市立博物館にお出かけになる方は、土・日・祝日は時間帯に関係なく使える、京都から三ノ宮・元町までのJR昼特切符が便利です。是非お近くのチケットライフの店舗にて格安のチケットをお求めください。各店のスタッフ一同、みなさんのご利用をお待ちしております。