幼児教育無償化関連銘柄の株主優待を分析する


株式市場で話題のキーワードを取り上げて、その関連銘柄、さらに株主優待について紹介していきます。今回のキーワードは「幼児教育無償化」です。

1.様々な商品が選択できる「JPホールディングス」

2017年10月末、「幼児教育無償化」を唱える自民党が選挙に勝利したことで、それに関連した銘柄が急騰しました。その際急騰した銘柄を分析してみます。

 

株主優待を求める皆様が注目すべき銘柄は「JPホールディングス(2749)」でしょう。
 
保育園・学童クラブ・児童館などの運営を行っている子育て支援最大手の会社です。
 
「JPホールディングス」の株主優待は、米やブランド牛など、様々な商品を選ぶことができる、株主限定サイト「JPホールディングス・プレミアム優待倶楽部」で使える株主優待ポイントです。
 
web版カタログギフトのようなサイトで使えるポイントがゲットできるというわけですね。
 
500株以上保有で2,500ポイントが得られます。
 
さらに保有株数に応じてポイント数はアップし、10,000株以上保有では31,000ポイントがもらえます。
 
2017年11月後半現在で「JPホールディングス」の株価は330円程。優待獲得最低額は16万円から17万円程です。

2.その他の幼児教育無償化関連銘柄

「JPホールディングス」以外にも「幼児教育無償化関連銘柄」と判断されて、2017年10月末に良い値動きをした銘柄がいくつか存在します。
 
これらの銘柄は、株主優待の実施はしていないのですが、参考までにどのような会社であったのかを確認しておきます。
 
まずは「幼児活動研究会(2152)」です。
 
こちらは全国の幼稚園、保育園で体育指導や、経営コンサル、園長代行サービスなどを手がけています。
 
その指導内容や方針などについては下記の記事がわかりやすいです。
 

信頼と徹底の体操指導/幼児活動研究会の強さの秘密
http://kigyoka.com/news/magazine/magazine_20161219.html

 
2017年11月後半現在で「幼児活動研究会」の株価は1,770円程、投資最低額は17万円から18万円程です。
 
続いて「ライクキッズネクスト(6065)」です。
 
公的保育施設運営や、事業所内保育所受託を手がけている会社です。
 
事業所内保育所受託というのは例えば、下記の記事のような事業です。
 

全国で300ヶ所以上の保育施設を運営するライクアカデミーが、企業主導型保育事業の【ウエルキッズつくば園】を開園
http://www.sankeibiz.jp/business/news/171013/prl1710131042035-n1.htm

 
ウエルシア薬局は最近好調のようですが、その背後で従業員の方々のための子育て支援にも取り組んでいるのですね。
 
2017年11月後半現在で「ライクキッズネクスト」の株価は4,500円弱、投資最低額は45万円弱です。
 
また「グローバルグループ(6189)」は首都圏を中心に保育所、児童館などを展開している会社です。
 
こちらは2017年9月29日にマザーズから東証一部へ昇格したばかりです。
 
それも手伝って投資家の注目を集めたようですね。
 
2017年11月後半現在で「グローバルグループ」の株価は1,900円程、投資最低額は19万円程です。
 
これらの銘柄には株主優待は無いのですが、投資対象としてはアリかと個人的には思っています。

3. 見逃してはならない「ベネッセホールディングス」

ここまで名前が出て来ていないのですが、教育子育て関連として見逃してはならない会社があります。
 
ベネッセホールディングス(9783)」です。
 
「進研ゼミ」を手がけるなど通信教育最大手の会社として知られています。
 
また、高齢者ホームや、英会話のベルリッツなど、多角的に経営をしています。
 
「ベネッセ」と言えば、2014年の個人情報漏洩に関わる事件によって大きなダメージを受けたことが記憶に新しいですね。
 
あの事件によって「進研ゼミ」の受講者も減少して、会社も赤字となり、2016年5月にはついに原田泳幸氏が社長辞任にまで追い込まれました。
 
長らく苦戦を強いられてきた「ベネッセホールディングス」でしたが、ようやく2017年11月には復活の兆しが見えてきたようです。
 

ベネッセHDの4-9月期決算、純利益99%増…進研ゼミ好調
https://resemom.jp/article/2017/11/07/41205.html

 
2017年11月後半現在の「ベネッセホールディングス」の株価は3,800円程ですが、例の事件以前は4,000円から4,500円の間で推移していたことを踏まえると、まだまだ上昇の余地があると個人的には思っています。
 
そして「ベネッセホールディングス」には株主優待があります。
 
100株以上保有でもらえる「自社グループ会社商品」です。
 
自社グループ会社商品を中心とした優待品カタログから1品選択する形式になっていて、その内容は毎回変ります。
 
参考までに2017年3月期の優待内容は以下のようなものでした。
 

・チャレンジ小学漢字辞典コンパクト版
・はるなつあきふゆ きせつのおりがみ&スケッチブック
・しまじろうシリコンストローボトル
・しまじろうレジャーシート&ランチバッグセット
・たまひよ なかよしタオルセット
・たまひよ 京都宇治 初摘み新茶
・気仙沼帆布 招き猫手提げバッグ
・ベネッセ子ども基金への寄付
・地中美術館オリジナル扇子&紅茶
・犬島製錬所トートバッグ&犬島「家プロジェクト」手ぬぐい
・ベネッセハウスオリジナル オリーブオイル&コーヒー
・ベネッセハウスオリジナル バスタオル
・ベネッセハウス宿泊割引券
・カタログギフト「プルミエ サージュ」
・ベネッセカードポイント2,600円分

 
しまじろうグッズから、お茶、バッグ等々内容も多岐に渡っていて、なかなか興味深いですね。
 
2017年11月後半現在の「ベネッセホールディングス」の株価は3,800円程、優待獲得最低額は38万円程です。
 
ちなみに私は「ベネッセホールディングス」の株は持っていないのですが、子会社である「東京個別指導学院(4745)」の株は保有しています。
 
こちらは小中高生向けの個別指導塾を、首都圏を軸に展開している会社です。
 
最近の塾・予備校業界では、集団指導よりも個別指導の方に人気があります。
 
将来性も見込める業態であり、かつ配当性向もなかなか良いので投資対象として選びました。
 
「東京個別指導学院」の株主優待は100株以上保有でもらえる「授業料割引優待券」です。
 
100株以上保有の場合は1,000円相当の割引ですが、保有枚数に応じて割引金額がアップして、15,000株以上保有では48,000円相当の割引優待券がもらえます。
 
お子様のおられる方は、教育費用の節約の一手段として、投資を検討されても良いかもしれません。
 
2017年11月後半現在で「東京個別指導学院」の950円程、優待獲得最低額は9万5千円程です。
 
以上、今回は市場で話題の「幼児教育無償化」関連銘柄と、その株主優待について紹介しました。株価自体は日々変動しますし、株主優待の内容も変更の場合があります。株式購入の際には、細かい内容について、ご自身で証券会社のサイトや、企業IR情報をご確認ください。