前回、「JAL&ANAの株主優待を徹底紹介!【JAL編】」では、JAL(日本航空株式会社)の株主優待についてご紹介しました。今回は引き続きANA(ANAホールディングス株式会社)編です! ANAの株主優待および株価、配当利回りにくわえ、チケットライフでの買取価格もご紹介します。
また、ANAがおこなった「単元株式数の変更と株式併合」についても解説していきます。両社への投資を検討されている方は、ぜひとも前回のJAL編と比較をしてみてくださいね。
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JAL&ANAの株主優待を徹底紹介!【JAL編】
ANAがおこなった単元株式数の変更と株式併合って?
ANAの単元(※)株式数の変更と株式併合は、2017年10月1日に効力が発生しました。つまり2018年3月に権利が確定する株主優待から、新基準の対象になります。この「単元株式数の変更」と「株式併合」とは一体どんなものでしょうか。
※単元……株式の売買単位
単元株式数の変更って?
「単元株式数の変更」、これは「売買単位の集約に向けた行動計画」を全国証券取引所が公表したことによります。ANAの単元株式数は1,000株でしたが、この行動計画を受けて単元株式数を100株に変更しました。
売買単位の集約とは、上場企業の普通株式について、その単元株式数を100株に統一していこうというもの。国内の単元株式は10株や100株、1,000株などバラつきがあるため、これを統一して市場利用社の利便性を向上させようというわけです。
株式併合って?
「株式併合」とは、株式の数を併合することで、より少数の株式にすることを意味しています。ANAの場合は、10株を1株に併合しました。つまり、2017年9月30日時点の所有株数が10株未満の場合は、株主ではなくなってしまうということでもあります。
投資単位には、東京証券取引所が望ましいとしている水準があります。これは5万円以上50万円未満とされており、ANAではこれを考慮した上での株式併合をおこないました。
ANA(9202)の株主優待は?変更はあるの?
単元株式数の変更と株式併合をおこなったANAホールディングス株式会社(9202)ですが、株主優待そのものに変更はありません。単元変更と株式併合によって、基準となる株数の単位が「最低1,000株」から「最低100株」になります。それ以外の内容は2017年9月までと同じです。そのため、過去の基準株数と混乱しないようにご注意ください。
ANAの株主優待には、「ANA国内線搭乗優待」と「ANAグループ各社・提携ホテル優待」の2種類があります。
ANA国内線搭乗優待
ANAの株主優待は、片道1区間(ANAの国内全路線限定・コードシェア便含む)が普通運賃の50%割引で利用できるというものです。小児は、小児運賃の50%割引。割引率はJALと同じですね。
なお権利確定は3月末と9月末、年に2度の優待を受けられます。
- 100~199株……1枚
- 200~299株……2枚
- 300~399株……3枚
- 400~999株……4枚+400株超過分は200株ごとに1枚
- 1,000~99,999株……7枚+1,000株超過分は、400株ごとに1枚
- 100,000~……254枚+100,000株超過分は、800株ごとに1枚
割引運賃については、2018年10月28日搭乗分より変更があるので注意が必要です。これは、片道運賃が廃止され、ANA FLEX運賃が導入されることによるもの。導入後の最安値とされるFLEX-D運賃が、50%割引対象の運賃となります。
詳細:「株主優待制度の一部変更に関するお知らせ」(ANA 平成30年3月22日付PDF)
ANAグループ各社・提携ホテル優待
「ANAグループ各社・提携ホテル優待」は、以下の優待を受けられる「優待クーポン」がもらえるというもの。こちらも通常の株主優待を一緒にもらえるので、活用したいですね。
- IHG・ANA・ホテルズグループジャパンでの優待
- 国内・海外パッケージツアー商品の優待
- 空港内売店での買物優待
- ゴルフプレー料金の割引優待
株価と配当利回り、そしてチケットライフ買取価格!
2018年3月下旬現在における、ANAの株価と配当利回りは以下のとおりです。優待を得るための最低投資額は410,000円ほどとなります。
- 株価:4,100円前後
- 配当利回り:およそ1.5%弱
株価と配当利回りに続いて、チケットライフでの株主割引券買取価格もご案内いたします。現在、新規配当分をより高額で買い取っていますので、3月に権利確定するという方は要注目です!
- ANA株主優待券(2018年11月30日まで有効・新規配当分)……2,600円
- ANA株主優待券(2018年5月31日まで有効) ……2,250円
- スクラッチ部分を削ったものは無効
- ANA株主優待券 予約限定買取価格
ANAはコスト的に優待を得やすいのが魅力!
「長期保有と配当を重視するならJAL、優待の得やすさということならばANA」と、かつて「航空会社でオススメの優待銘柄はANAかJALか」の記事でお伝えしていました。今回も結論は同じです。
株主優待を得るために必要なコストを考えると、株価が若干安いANAに軍配が上がります。1株あたりのANAとJALの株価の差はそれほど大きくないですが、保有する株式数によってはこの差が大きなものとなってくるでしょう。
よく利用する航空会社はどちらなのか、そして自分の投資スタイルに合うのはどちらなのか、投資をする際にはじっくりと検討して決めたいですね。